「本」の未来をめぐる“若手”情報発信サイト

    第12回図書館総合展フォーラム:「本」の未来をめぐる若手パネルディスカッション 2010年11月24日(水)15:30~17:00開催

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    【パネラーインタビューその1】梶原治樹さん(扶桑社)

    図書館総合展フォーラムでのパネルディスカッションにむけて、これからパネラーの面々のインタビューを掲載していきます。第1弾は、梶原治樹(かじわら・はるき)さん。株式会社 扶桑社でウェブサイトや電子書籍などのデジタルメディア戦略に携わっていらっしゃいます。

    kajiwara

    ―まずは、これまでの経歴について教えてください。例えば、学生時代はどのように過ごされたのですか?

    大学時代には、塾講師のアルバイトと落研サークルで友人とコンビを組んでコントを作って演じることに熱中していました。出版社に入社したのも、このふたつの延長で、面白いものを人に伝える仕事をしたかったからです。コンビではツッコミを担当していたのですが、お笑いって、ボケがボケるだけでは駄目で、そこにツッコミを入れることで笑いが生まれる。仕事でもツッコミを入れて、著者をサポートしつつ、著者のアイディアをより面白いものにできればと考えたのも大きな動機のひとつですね。

    ―入社後はどのようなお仕事を担当されたのですか?

    1997年に扶桑社に入社して今年で14年目になります。入社してからは、色々な部署を転々としてきました。最初に配属されたのは、電車の中吊り広告や新聞広告、CM制作などを担当する宣伝部です。そこではいきなり新人にホームページを作れと言われ、自分でHTMLを勉強してホームページを立ち上げたりしていました。入社2年目で週刊SPA !の編集に移り、主にPCやゲーム関係の記事を担当しましたが、そこでもSPA !のウェブサイト立ち上げに関わることになりました。ウェブサイトに掲載する編集部日記を毎日更新するという任務を上司から命じられて、昼夜逆転している中でめちゃくちゃな時間に日記を更新するということもありましたね(笑)当時からすでに雑誌の記事であふれたものをウェブで公開したりと、今から思えば、かなり自由にやらせてもらっていたという感じがします。

    ―10年以上前にウェブでの情報発信をされていたというのには驚きです。その後はどのようなお仕事を?

    2002年くらいから販売部に移り、書店営業を担当するようになりました。その当時はちょうどAmazonが登場したばかりの頃で、ちょっと様子を見てこい、みたいなノリでオンライン書店の担当も命じられたんです。当時は、ネットは敵という風潮が根強くあり、そのような風潮の中で、いかにオンライン書店を使って本を売り伸ばしていくか、色々と試行錯誤をしていました。そして4年前に、デジタル関連業務を一手に引き受ける部署を立ち上げることとなり、それ以降、電子書籍やWebの制作・営業などデジタル周りの仕事を専門的にやるようになりました。

    ―異動しても異動しても、ウェブやデジタルに関わるお仕事を担当してしまうのですね(笑)

    そうですね。色々な部署を回ってきましたが、常にデジタルメディアに関わる仕事に携わってきました。それが自分の強みだと思います。逆に言えば、編集も販売も極め切れていないことになりますが(笑)

    ―それぞれの時代の最前線にいた、とも言えると思いますが、会社自体、常に新しいことを求める雰囲気なのでしょうか。

    古い歴史のある会社ではないので、既存の枠組みに捕らわれないでやろうという気風はありますね。現場は忙しいので、新しいアイディアがあってもなかなか実行に移せないというところもありますが、そうした現場の企画や要望を吸い上げて、実現していくのが今の部署の仕事だと思います。

    ―電子書籍の議論の中では、図書館のあり方も問われていますが、「図書館」についてどのようにお考えですか?図書館はご利用なさっていますか(笑)?

    子どもの頃は毎週土曜日に家族で図書館に行くというのが習慣になっていましたが、大学生くらいからあまり使わなくなりましたね。欲しい本は自分で新刊本を買うので、図書館は自分の生活から切り離されたものになっているかもしれません。図書館というと、読みたい本があるから行くというよりは、コミュニティスペースとして活用するというイメージがあります。コンテンツと言うよりは場所がメイン。
    本との接触の機会を無料で与えてくれるというのも重要な図書館の役割だと思います。出版社としては、本当に欲しい本は、著者を応援する意味で買ってくれるとありがたいですが(笑)、たとえば音楽の世界で言うと、最近の10代は、違法コピーが出回っていることもあって、お金を出して音楽を買うという感覚がなくなっているという話を耳にします。本の世界でもこれからデジタル化が進んで、そのような感覚が当たり前にならないように、著作者に敬意の表明としてお金を払うという「道徳」を読者の側にもこれから身につけて欲しいですね。

    ―著作者へのリスペクトを形成する場として図書館が機能するという手もあるかもしれません。

    そうですね。あとは、円やドルとは異なる別の通貨単位を作って、1リスペクトいくらにするとか、貯めると何か物が買えるとか(笑)そういうことが可能であれば、お金を払って本を買うということがそもそも必要でなくなるかもしれません。そういう意味では、「お布施」という言い方が一番しっくりきますね。あるいは、一冊の本の価値は、受け取る読者によってそれぞれ変わってくるので、各人が得た価値に見合うだけの対価を払う。一読者として考えると、このような価値付けのシステムがあってもいいように思います。

    ―これからの出版社はどうなると思いますか?

    会社によって方向性の差はあると思いますが、広い意味での「本をつくる会社」になるんじゃないでしょうか。例えば、いまある組織を小さくして10人、更に小さくして1人で出版社をやろうと思った場合、どの部署がのこるかを考えると、やはり「編集」であると思います。そういう意味で、出版社のコアコンピタンスは、書き手に寄り添ってコンテンツをプロデュースすることに尽きるのだと。恐らく、これは紙でもデジタルでも変わらないことだと思います。

    ―最後にパネルディスカッションに対する意気込みや抱負についてお聞かせください。

    他のパネラーもおもしろそうな方が多いのですが、特に宮田さんは気になる存在です(笑)私の場合、電子書籍を流通する手段としてウェブという媒体を使うという考えに走りがちなのですが、宮田さんは、まずはコミュニケーションのツールとしてのウェブを考えて、ユーザー同士、著者とユーザーなど、インタラクティブなコミュニケーションを本作りの中に取り入れているように見受けられます。
    当日はぜひ、それぞれ会社などの組織としての立場を離れ、自由に本の未来について語りたいですね。楽しみにしています。



    ◆他のパネラーのインタビュー◆
    【パネラーインタビューその2】高橋真太郎さん(鳥取県立図書館)
    【パネラーインタビューその3】浅井愛さん(Web文芸誌『マトグロッソ』編集長)
    【パネラーインタビューその4】谷航さん(大学図書館員)
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