「本」の未来をめぐる“若手”情報発信サイト

    第12回図書館総合展フォーラム:「本」の未来をめぐる若手パネルディスカッション 2010年11月24日(水)15:30~17:00開催

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    【パネラーインタビューその2】高橋真太郎さん(鳥取県立図書館)

    パネラーインタビュー第2弾は高橋真太郎(たかはし・しんたろう)さん。鳥取県立図書館の職員で、現在は育児休暇中です。

    takahashi.jpg

    ―まずは、学生時代のことや図書館で働くことになったきっかけを教えてください。

    高校生の頃は、やりたいことの特にない学生でした。でもあるとき、体験学習に行かなければならなくなったんです。そこで、図書館にはクーラーがあるから快適だろう、という安易な理由で図書館を体験学習先に選びました。図書館に行ったら実習が面白くて図書館に興味を持ち、図書館情報大学を志望するようになりました。他の大学は受けませんでしたね。
    大学に入学してからは、バンド活動に熱中していました。図書館とバンドが自分の中では半々くらいでした(笑)。将来は子ども2人にも教えて、親子バンドをやりたいです。

    ―大学卒業後、すぐに鳥取県立図書館に就職されたのですか?

    実は、最初は香川県立図書館に就職しました。でも、妻は鳥取で就職しており、このままでは一緒に暮らすことができません。そこで一大決心をして、鳥取県立図書館の採用試験を受けることにしました。香川県立図書館では新人としてすごく大事にしてもらって、色々なことを教えてもらいました。香川県立図書館で働き続けて直接的に恩返しすることはもうできませんが、これからの自分の仕事がまわりまわって香川に還元できれば、と思っています。
    鳥取県に来てからは、最初の2年間は県立高校の図書館に勤務しました。県立図書館に勤めて4年になります。最初は資料課というところにいて、雑誌の受け入れやHPの作成などをやっていました。今は相談係でレファレンスを担当しています。

    ―学校図書館勤務の経験がおありなのですね。学校図書館でのお仕事はどのようなものだったのでしょうか

    司書は1人しかいないので、選書もレファレンスも全てやっていました。若い人のために働くことは、すごく楽しい経験でした。実業高校だったので調べるべきことは本当に多種多様で、私自身いろいろ教わりました。
    一般的に公共図書館は児童サービスに熱心で、大人に至る間の世代である中高生をあまり重視していないように思います。中高生は、何かを決断する局面で、調べなければならないことがたくさんあるはずです。そういう意味でも、高校図書館は大事だと考えています。図書館のあるべき姿を語るより、生徒達が何を必要としているかを考えることのほうが大切なのだと思います。

    ―公共図書館に異動して、思うことはありますか?

    知りたいという人がいる、というのは素晴らしいことだと思います。解決できたら自分もうれしいし、利用者から教わることも本当に多いんですよ。司書は本当に素晴らしい仕事です。図書館の仕事の核はレファレンスだと考えます。鳥取県立図書館で力を入れているビジネス支援もその一環です。

    ―「電子書籍」が話題ですが、図書館と電子資料の関係についてはどうお考えですか?

    紙を収集するだけでは、図書館はそのうち古文書館になるでしょうね。5年ほど前は、インターネットは危ないと大学でも教えられましたし、レファレンスの際は紙の資料で裏を取れと今でも言われます。しかし、インターネットでしか公開されていないものはどんどん増えています。利用者は紙媒体で見たいのではなく、情報が欲しくて図書館に来ているわけなので、電子資料もどんどん入れていけばいいと思います。

    ―そういったデジタルへの流れの中で、図書館員はどうなっていくと考えますか?

    デジタルを扱う能力という意味で、図書館員も勉強が必要ですね。これからは、UstreamやTwitterなどの新しいツールを使って情報を提供するのも、図書館の仕事になってくると思います。
    それに、デジタルを取り入れることは、地方の図書館にとってはチャンスでもあります。来館利用者だけではなく、図書館に来館できない人達にも情報を届けることが可能になるからです。
    ただ、公共図書館で致命的なのは、デジタルに強い若い図書館員が少ないことです。デジタルの流れについて行ける人をきちん採用することが重要だと思います。新規採用をしない期間には、優秀な人材を逃しているわけですから、毎年採用があるというのも重要なことですね。いろいろな感覚を持っている人がいた方が図書館は良くなるし、そのためにも新しい人が入らないとだめだと思います。

    ―現在、育児休暇中とのことですが、図書館から離れてみてどう感じていますか?

    育児休暇を1年間取得することについて、職場に理解してもらって感謝しています。先ほども言ったように、いろいろな感覚・経験を持った人がいたほうが図書館もオールマイティになるはずなので、子育てをする男性がいてもいいと思います。
    育児休暇中は、ほとんど図書館に関する情報が入らなくて、図書館がなくても地球は回るんだなぁと思いました。育児休暇に入る前は、とにかく図書館を使ってもらいたいと思っていました。でもそういう押しつけは良くないと感じています。

    ―「図書館を使ってもらいたいという押しつけ」というのは、具体的にどのようなことなのでしょうか?

    例えば、「図書館が生き残るためにこういうサービスをしよう」という発想は間違っていると思います。図書館が生き残るための理由に、利用者を使ってはいけない。図書館が世の中に必要ないなら、なくなっても構わないと思います。私は図書館員なので、図書館がなくなったら残念だとは思いますが、使わない人にとっては関係のないことです。
    図書館が今生き残っているのは公共機関で潰れることがないからなのであって、図書館はもっと謙虚になるべきだと思います。どうすれば人々の役に立てるか、図書館を使ってもらってその先その人々がどうなるのかを、もっと考えなければならないと思います。
    つまり、マーケティング意識を持つことです。どこの公共図書館でも全く同じことをしていたら、それは利用者を見てないということです。もう昔と同じことを図書館学の授業で教えていては間に合わない時代に来ています。出版社だって電子書籍で変わっていくのですから、図書館が変わるチャンスは今です。

    ―現役の図書館員が言うからこそ、説得力のある言葉ですね。最後に、パネルディスカッションにむけて、意気込みをお願いします。

    図書館は新しい情報を提供する場所なのだから、図書館員も新しいことについて行かないといけません。これについては、他のパネラーの方々の意見も聞いてみたいです。
    それに、図書館は出版界ともっとコミュニケーションを取った方がいいと思いますね。図書館と書店の在庫をつなぐとか、図書館のノウハウを書店に持っていくとか、できることはいろいろあるはずです。今回のパネルディスカッションでは、図書館と出版界の双方からパネラーが登壇するということで、私自身とても楽しみにしています。



    ◆他のパネラーのインタビュー◆
    【パネラーインタビューその1】梶原治樹さん(扶桑社)
    【パネラーインタビューその3】浅井愛さん(Web文芸誌『マトグロッソ』編集長)
    【パネラーインタビューその4】谷航さん(大学図書館員)
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