「本」の未来をめぐる“若手”情報発信サイト

    第12回図書館総合展フォーラム:「本」の未来をめぐる若手パネルディスカッション 2010年11月24日(水)15:30~17:00開催

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    【パネラーインタビューその3】浅井愛さん(Web文芸誌『マトグロッソ』編集長)

    パネラーインタビュー第3弾は、出版社イースト・プレスの浅井愛(あさい・あい)さんです。Amazon.co.jpのみからアクセスできるWeb文芸誌『マトグロッソ』の編集長をしておられます。かわいらしく、かつパワフルな浅井さんのインタビューをお届けします!

    asai

    ―まずは、学生時代から今に至るまでの経歴について教えてください。

    学生時代は、一刻も早く社会に出て働きたいという気持ちが強かったこともあって、1年目でほとんどの単位を取得し、あとはアルバイトに打ち込んでいました。2年生の終わり頃から始めた太田出版という出版社でのアルバイトが特におもしろくて、大学卒業後は、そのまま太田出版に就職させてもらいました。太田出版には、思想的な本から、小説、カルチャー、エロ、マンガと、ありとあらゆるテーマや形態で本を出す編集者が「個人商店」のように集まっていて、編集者は自力で仕事を切り開いていくしかないのだ、と教えられました。ここで編集者としてもっとも大事なことを学ばせてもらったと思っています。
    太田出版には社員としては三年在籍し、その後、ポプラ社が創刊するという雑誌の編集部に呼んでもらい、立ち上げ準備から二年間働きました。その後、理論社が刊行している『よりみちパン!セ』というノンフィクションのシリーズを作る編集部で二年間、それから現職です。
    『よりみちパン!セ』というのは、子どもに向けて、“その道のプロ”が書き下ろすというシリーズで、養老孟司さんや、森達也さん、それから西原理恵子さんなどさまざまな分野で「我が道」を行く方がご参加くださっていました。小学校から高校まで学校図書館にもたくさん入れていただいていたんですよ。いま所属しているイースト・プレスに入社したのは2009年の春ですね。Web媒体を立ち上げたいと提案し、実現したのが今年の5月です。

    ―編集者は転職が多いとは聞きますが、いろいろな会社を転々としてらっしゃるのですね。

    転々としたかったわけではないのですが(笑)、たまたま、です。実力不足で思うように企画を実現できなかったり、行き詰っているときに声をかけてもらったりして、運良くいろいろな経験をさせてもらいました。

    ―Web媒体で何かをやりたいという思いがあって、『マトグロッソ』を立ち上げたということですが、Web媒体を選んだのはどうしてでしょうか? Webに抵抗感はありませんでしたか?

    全くなかったですね。「本」を読むというのは、活字として読んでそれを自身に根付かせていくという行為であって、それが紙媒体であろうが、Web媒体であろうが関係ないと思うんです。活字情報というのは、媒体それぞれに合った形になればよいのであって、活字自体が媒体を選ぶというわけではありません。また、実際に多くの人がPCの前でこれまで以上に多くの時間を過ごすようになり、Web上でものを読む時間が増えている中で、編集者にできることはもっとあるだろうと感じていました。

    ―今年は「電子書籍元年」とも言われ、電子書籍についてお祭り騒ぎのように議論が飛び交っていますが、浅井さんはこの状況をどう見ていますか?

    『マトグロッソ』を実現できたのも、その勢いがあったからだと思っています。そもそも、読者の欲求に応えるのが編集者の本分ですし、いまさら紙か電子かという「議論」をするより、読者に届けられるならばどんな形でも、どんどん作品を生み出していけばいいのではないかと考えています。

    ―Kindleなどのプラットフォームを使えば、著者本人が出版社を介さずに出版できるようになり、出版社の中抜きが進むのではという懸念の声もありますが、いかがお考えでしょうか?

    出版社を介さずに出版できる著者は、そのようにしてどんどん作品を世に提供していけばよいと思っています。ただ、依頼や提案、補佐があって生まれる作品や企画というのは必ずあるので、そういうものを自分は今後もせっせと実現していきたいですね。

    ―これからの「出版」はどのように変わっていくと思いますか?

    今後、大きく形が変わっていって、現在は選択肢にないことも、きっとこれから出てくるのだと思います。というか、まだ想像もつかないようなことがどんどん実現していく未来でないと、私たちの出番がない。少なくとも、いまみたいに、電子書籍といっても紙の本と同分量、似た体裁で作られたものばかりということはなくなるでしょうし、それは、ご飯を家で食べるときはお茶碗に盛るけれども、山に登るときにはおにぎりにするっていうのと同じことで、媒体なり環境なりにぴったりくる表現というのが自ずと生まれてくるだろうと思っています。そういう見せ方の変化だけでなく、発信・発売の手段が増えることで当然「出版」の根本的な意義自体も変わっていくだろうと思います。

    ―電子化の中では、図書館のあり方についても注目が集まっています。今回のフォーラムでは図書館員もパネルディスカッションに参加しますが、図書館についてはどのように見ていますか?

    私自身、図書館のヘビーユーザーでもありますし、今後、図書館がどうなっていくのかということにはとても興味があります。情報のプロパーとして、電子化の流れの中でいかに変化をし、存在価値を高めていってくれるのかとても期待しています。

    ―最後にパネルディスカッションに向けての意気込みをお聞かせください。

    編集者の立場から見た「本」の未来については、試行錯誤しながら、いろいろと考えを積み重ねているところです。でも、編集者の範ちゅうを超えたもっとマクロなレベルで、「本」が今後どうなっていくのかということについては、わらないことがたくさんあります。今回のパネルディスカッションには、それぞれのポジションで働き盛りの若手の方が参加するということなので、各立場で日々向き合っていることや実感、それから実現したいと思っていることを発言し合い、全体としてひとつの大きな「本」の未来を描き出す事ができればと思っています。自分と違う環境にいる方のお話を聞く機会は貴重なので、非常に楽しみにしています。



    ◆参考ページ◆
    Web文芸誌『マトグロッソ』については、以下のインタビューが詳しいです。ぜひ、あわせてお読みください。
    ビジネス+IT 【浅井愛氏インタビュー】ネットで読める文芸誌『マトグロッソ』が目指すもの

    ◆他のパネラーのインタビュー◆
    【パネラーインタビューその1】梶原治樹さん(扶桑社)
    【パネラーインタビューその2】高橋真太郎さん(鳥取県立図書館)
    【パネラーインタビューその4】谷航さん(大学図書館員)
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